須世理姫(すせりひめ)は、「八岐大蛇退治(やまたのおろちたいじ)」で有名な須佐之男命(すさのおのみこと)の御子で、いなだ姫を母に宮居し、神西湖の南端の麓谷に「岩坪」という「おう穴」があり、むかし『滑狭の郷(なめさのさと)』と呼ばれたこの地で誕生なされました。ここは、山と川と湖に囲まれた大変に風光明媚なところであり、そこですくすくと成長され美しい姫となられた。そんなある時、「因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)」で知られる大国主神(おおくにぬしのみこと)と出会い、すぐに恋に落ちてしまわれました。しばしば妻問いに通われた大国主神(おおくにぬしのみこと)を須世理姫(すせりひめ)は東神西の神待というところでお出迎えなされた。そのような双方の仲を見抜き、須佐之男命(すさのおのみこと)は婿として受け入れるために厳しい試練を課したが、それに耐え抜き認められめでたく結婚され、数多い后神のなかでも正妻として妻の座を守り大神を助けられた。現在、須世理姫(すせりひめ)は、大国主神(おおくにぬしのみこと)とともに東神西の「那売佐(なめさ)神社」に祀られ崇拝されています。